UWB パルスレーダによる高速立体形状推定法の実験的検討

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1、論文UWBパルスレーダによる高速立体形状推定法の実験的検討阪本卓也†a)木寺正平†b)佐藤亨†c)杉野聡††AnExperimentalStudyonaFast3-DImagingAlgorithmforUWBPulseRadarsTakuyaSAKAMOTO†a),ShouheiKIDERA†b),ToruSATO†c),andSatoshiSUGINO††あらまし災害現場など人間が行動することの困難な場所での救助活動にはロボットの実現が大きな助けとなる．近年標準化が進められている超広帯域（UWB）信号を利用したU

2、WBパルスレーダは空気中で利用可能であり，高い距離分解能を有するためにロボット用状況測定手段の有望な候補となりつつある．レーダ画像化は設定不適切逆問題の一種として知られており，多くの研究がなされてきたが，その多くは地下などの連続的に誘電率の変化する媒質を対象とするために長い計算時間を要する反復計算に基づいている．一方で空気中の物体の多くが明りょうな境界を有しているため，空気中の目標形状の推定は問題を単純化することができる．我々が現在までに開発してきたアルゴリズムであるSEABED法はこの特徴を利用することで，受信デー

3、タと目標形状の間の可逆な変換関係に基づく高速な立体形状推定を実現している．これまでSEABED法の特性評価は数値シミュレーションのみにより行われてきた．本論文ではUWBパルスレーダを用いた実験を行い，SEABED法の特性を実験的に検討する．更に，SEABED法の雑音耐性を改善する安定化手法を提案し，実験データに含まれる雑音やタイミングジッタなどの不規則成分に対してロバストな立体形状推定が実現されることを示す．キーワードUWBパルスレーダ実験，立体形状推定，SEABED法，安定化安定性を優先するために計算時間を犠牲し，

4、ロボット1.まえがきなどのリアルタイム処理への応用が困難であったため，UWB（UltraWideBand）パルスレーダによる画高速なレーダ画像化手法が望まれていた．空気中の多像化は，災害救助ロボットの状況測定などの多くの応くの物体は明りょうな境界を有するために，従来手法用が期待される重要な技術である．一般に，近傍の目の扱うモデルは過度に冗長であり，用途を限定するこ標をレーダで画像化する問題は設定不適切逆問題の一とで目標物体のモデルを簡単化することができる．こ種として知られており[1]，多くの手法が提案されてきのように

5、モデルを簡単化することにより，我々は高速た[2]～[9]．これら従来法の多くは地下探査を目的とす形状推定法であるSEABED法を開発した[10]～[15]．る地下探査レーダや非破壊検査を目的とするトモグラSEABED法は目標が明りょうな境界を有することをフィー技術であり，誘電体が連続的に分布する媒質内仮定することで，目標形状と受信データの間に成り立の構造を推定する問題を解くものである．こうした一つ可逆な変換関係を利用して高速形状推定を実現する．般性のある困難な逆問題を解くためには反復処理や再これまで，数値計算によって

6、SEABED法が立体目標帰的処理を繰り返す必要がある．反復処理では精度や形状を高速に推定可能であることが明らかになっているものの，実験データに対して同手法を適用した場合†の特性は報告されていない．本論文ではSEABED法京都大学大学院情報学研究科通信情報システム専攻，京都市DepartmentofCommunicationsandComputerEngineering,を実験データに適用し，実環境下での立体形状推定のGraduateSchoolofInformatics,KyotoUniversity,Sakyo-k

7、u,特性を調べる．また，適応的平滑化により雑音環境下Kyoto-shi,606–8501Japan††松下電工株式会社新規商品創出技術開発部，門真市でのSEABED法を安定化させる手法を提案し，同手NewProductTechnologiesDevelopmentDepartment,法により実験データに対しても分解能を犠牲にせずにMatsushitaElectricWorks,Ltd.,1048,Kadoma-shi,571–8686Japanロバスト性を改善できることを示す．a)E-mail:t-sakamo@a

8、so.cce.i.kyoto-u.ac.jpb)E-mail:kidera@aso.cce.i.kyoto-u.ac.jpc)E-mail:tsato@kuee.kyoto-u.ac.jp電子情報通信学会論文誌BVol.J90–BNo.1pp.63–73c（社）電子情報通信学会200763電子情報通信学会論文誌2007/1Vol.J90–BN