真空システムの使用によるダイカスト製品の

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1、真空システムの使用によるダイカスト製品の品質改善Ａ）概要　　真空ダイカスト法は後工程での熱処理，溶接等の有無に関わらず、連続して高品質の製品を鋳造する事に適します。生産中は正確な真空制御と高速な真空停止のタイミングが求められます。その為には、信頼出来る繰り返し動作が可能な最先端の真空バルブが必要です。ここではＶＤＳ社の真空バルブの特徴とＶＡＭＰシステム（真空圧分析とモニタリング機能）を紹介します。ＶＤＳ社の目的は、多年に渡る現場にての真空ダイカストの経験に基いたハイテク真空システム（信頼出来る動作性，長寿命，低メインテナンスコ

2、スト，広範囲なシュミレーション）の開発とそれをユーザーに紹介する事です。Ｂ）高速真空バルブとその排気システム　　今日、真空ダイカスト法は製品品質を向上させる事は誰でも知っております。鋳造システム（金　　型，ショットスリーブ等）より空気，ガスを排出する事は製品内のポロシティーを最小化します。　　ＶＤＳ社は高い信頼性と性能を備えた高速真空バルブを開発してきました。　　特に、金型内のガスを排気する事は、後工程で溶接又は熱処理を行う製品及び部分的に溶湯の充　　填が難しい製品に対して重要です。このガスは空気，水蒸気及び離型剤及び潤滑剤の

3、燃焼ガスによって構成されます。しばしば、かなりの量の水が離型剤の希釈に使用されますが、より効果的な排気を行う為には、金型が閉じる前にコーティングされた金型表面が完全にドライになっている事が重要です。　　射出工程中では、プランジャー潤滑剤の燃焼によってガスが発生します。特に、スリーブへの溶　　湯注入前に塗布された固型ワックスベースの潤滑剤は溶湯により燃焼し、その残留物が真空排気　　チャンネルの表面に付着します。　　これらのガスの排気は、射出プランジャーが停止する数mm前に非常に高速で確実に行われなけれ　　ばいけません。理想的には

4、、溶湯が真空バルブの手前の予備チャネルに到達する時に排気は停止　　しなければなりません。つまり、バルブ上の排気ピストンは数ms以下で閉じ、且つ高射出圧力に　　確実に耐える構造でなければいけません。　　図１　真空バルブを装備した射出システム　　金型（固定側）に装備した真空バルブには、排気ピストンが設けられています。保護フィルター　　は真空バルブ出口と真空制御装置の入口に付いています。真空制御装置上には、真空圧をデジタ　　ル表示するコントローラー，タッチパネルスクリーン及び各種スイッチ，警報ランプ等が設けられています。真空開始に必

5、要なショットスリーブ内のプランジャー位置信号はマシンより真空制御装置に伝達されます。真空バルブは真空タンクの近くに設置されます。真空タンク容量は２５０ℓで１mbar以下の真空圧をキープします。ショットスリーブ内のプランジャーが低速で注湯口を塞いだ時点で、排気ピストンが開き真空動作を開始します。溶湯は低速でランナーに至り、その後１～３秒でゲートを通過した後、高速でキャビティーを充填します。排気工程は溶湯が高速でメタルタッチピストンに到達した時点、又は金型内センサー等の信号により瞬時に排気ピストンが閉まる事により停止します。キャビ

6、ティー内圧力は金型及びショットスリーブの構造が充分に気密の場合、１００mbar以下となります。排出されるガス量は製品のサイズにより０．２～３０ℓとなります。又、真空バルブ内の溶湯速度は音速に近くなります。溶湯のキャビティーへの浸入で排出されるガスは溶湯が真空バルブ内に入る直前迄継続する必要があり、その為、排気ピストンは極めて高速で閉鎖しなければいけません。理想的な排気効果を得る為に、排気ピストンとバルブボディー内のクリアランスは極めて少なく且つ、強固な構造です。真空ダイカスト法により高品質の製品を得る為には、ＶＤＳ社はキャビテ

7、ィー内の絶対圧を５０mbar以下である事を推薦します。つまり、キャビティー内の残留圧力は大気圧の５％以下です。Ｃ）真空バルブの設置及び金型内真空チャネル　　真空バルブの寸法（厚さ／幅）は１００～１４０mmで、高品質の鋼材を精密機械加工して製作さ　　れています。真空バルブの選定は適切な排気ガス量と排気時間が得られる事を基準に行います。　　長年の経験により、ＶＤＳ社は真空バルブがより効果的に動作する為の金型内真空チャネル方案　　を指導します。この方案はキャビティー内に溶湯が完全に充填する様設計される必要があります。　　大きな製品の

8、場合、２セットの小型真空バルブより１セットの大型真空バルブを使用する事を薦めます。理由は、より効果的な排気とメインテナンスを容易にする為です。Ｄ）真空バルブの種類とその特徴(1)ｽﾀﾝﾀﾞｰﾄﾞﾀｲﾌﾟ　　　　　　　　　(2)ｳﾙﾄﾗﾀｲﾌﾟ　　　　　　　(3)ﾁﾙﾍﾞﾝﾄ図