国宝『源氏物语絵巻』に関わる基础知识

《国宝『源氏物语絵巻』に関わる基础知识》由会员上传分享，免费在线阅读，更多相关内容在应用文档-天天文库。

1、国宝『源氏物語絵巻』に関わる基礎知識（06/11/15版）A絵巻えまきえまきものことばがき絵巻…巻物のうち絵のある物。「絵巻物」の略。多くは詞書とそれに対応する絵とが交互にある。中国の影響で奈良時代から制作。最古の遺品が『絵因果経』（上段に絵，下段に『過去現在因果経』）。＊かんすぼんさっしそうしさっしぼん巻子本…巻物のこと。右から左へ進む。ノート型の「冊子」（「草子」の語源）「冊子本」に対す。ばんだいなごんえことばしぎさんえんぎえまきちょうじゅうじんぶつぎが日本四大絵巻…『源氏物語絵巻』『伴大納言絵詞』『信貴山縁起絵巻』『鳥獣人物

2、戯画』を指す。いでみつおうてんもんへん伴大納言絵詞…国宝。東京出光美術館蔵。12世紀後半頃制作。「応天門の変」を描いた実録的絵巻。うじしゅういものがたり詞書は『宇治拾遺物語』所収話に同じ。詞書と絵の料紙は連続。線描が中心で，彩色はこれをよけ，あるいは薄く施されている。共に『信貴山縁起』も同じ。おおともすざくもん応天門の変…９世紀後半の応天門（元の名は大伴門，朱雀門のすぐ北側）の炎上をめぐる疑獄とものよしお事件。伴大納言伴善男が失脚。藤原氏による他氏排斥の動きの一つ。やまとのくにしぎさんじちょうごそんしじ信貴山縁起絵巻…国宝。12世

3、紀後半頃制作。大和国信貴山寺（号は朝護孫子寺）の由来を語る絵巻。ひじりみょうれんとびくらえんぎあま９世紀初め，信貴山に住む聖命蓮の起こした奇跡が中心。飛倉の巻，延喜の巻，尼ぎみ公の巻。何紙にもわたる長い画面に連続して描き時間・空間の展開を持ち込む連続たかはたいさお式絵巻（反対が段落式）。アニメーションの元祖として高畑勲氏（「アルプスの少女てんくうハイジ」等の演出，「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」等のプロデューサー，ほたこほんせつわしゅう「火垂るの墓」等の監督・脚本）が絶賛。詞書は『古本説話集』所収話に同じ。こうざんじはくび

4、ょうがことばがき鳥獣人物戯画…国宝。京都高山寺蔵。平安後期から鎌倉初期の間に制作。白描画で，詞書が無い。４こう巻。各巻で主題や制作時期・画風が異なり，兎や猿などの動物を描いた甲巻が有名。てい北海道教育大学附属図書館所蔵の複製は，人物のみを描いた丁巻。源氏物語絵巻…国宝。『源氏物語』成立の100余年後，12世紀前半の制作。描かれた風俗・建築・調度等も12世紀前半のもの（鈴木敬三）。各巻から１～３場面を取り上げるが，現存しないあきやまてるかず巻のほうが多い。元は十巻（源豊宗氏・小松茂美氏，秋山光和氏は後に十～十二巻）もしたかよしくは二

5、十巻（徳川義宣氏他）。「隆能源氏』と呼ばれてきた（蜂須加家本についての17世やまとにしきとくがわごとう紀前半『倭錦』の記述に基づく）。名古屋徳川美術館に３巻，東京五島美術館に１巻，計４巻が残る。前者は，徳川家康から尾張徳川家に譲られたらしい。後者は，江戸時代にあわはちすか阿波の蜂須賀家が入手→明治時代に古川氏・蜷川氏・柏木氏→明治33年（1900）益田孝どんのうがくそう（鈍翁）。益田氏が徳川に倣い額装にした。戦後昭和28年頃益田家から瀬津氏へ，更にけいた瀬津氏→高梨氏→昭和35年（1960）の美術館の開館に合わせて五島慶太（東京急

6、行鉄道の事実上の創業者）が購入。詞書の筆跡（書風）はⅠ～Ⅴ類の５種類。Ⅰ類の評価が最も高い。Ⅴ類は詞書のみ現存する。絵は詞書に対応する４グループと考えられているが，こかしわぎみのりちらもⅠ類に対応する「柏木１」～「御法」（秋山氏が「「柏木」グループ」と呼び当初からの一巻分と見る）が最も評価されている。内容的にも重要な場面。「鈴虫１」のみ，「すいかい」「つまと」「たゝみ」「き丁」「せさい」「やりみつ」「すゝむし」等，背景となる物についての墨の指示が残る。詞書断簡は九例が大正年間以降処々より発見。絵も「若紫」-1-断簡が昭和51年に秋

7、山氏によって確認された（国宝に非ず，明治より東京国立博物館蔵，さかいほういつ酒井抱一旧蔵）。詞書の長さは長短あるが（ほぼ正方形の料紙の枚数の違い），絵はほぼ肩幅。サイズや現存状況は別紙参照。『源氏』にも物語絵の愛好が見られるので（絵合・蓬生・総角・蜻蛉・蛍），『源氏』自体の絵画化も早くから行なわれていたと考えられている。とばたまこたいけんもんいんしらかわじょうこう〔１〕鳥羽天皇17歳（1103～1156），中宮璋子19歳（白河養女，後に待賢門院），白河上皇67歳。すとくもろとき中宮は５月に皇子（崇徳天皇，父は鳥羽or白河）を出産。

8、源師時（皇后宮権大夫，皇后宮のありひと唐名が長秋宮）が白河上皇御所に滞在する中宮の元に参上すると，中将の君（女房or源有仁）を介して，「源氏絵の間紙」（詞書の料紙）を調進するよう命じられ承知した。更に上皇に「画ちょうしゅうき図」も調進するよう命じら