平肝熄風薬分析课件

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1、第二十二章平肝熄風薬【定義】平抑肝陽あるいは熄風止痙の作用を持つ薬物を平肝熄風薬という。【効能】本類の薬物は平抑肝陽の効能を持つものと、熄風止痙の効能を持つものに分けられる。現代研究により、これらの薬物が鎮静、抗驚厥、解熱、鎮痛などの作用を持つことが表明されている。【適応症】肝陽上亢による頭暈目眩、肝風内動による抽搐驚癇。【使用注意】1.本類の薬物は動物薬を主としており、貝類は潜陽作用、虫類は捜風作用を持つと言われている。2.本類の薬物の多くは寒涼に偏しているが、温燥に偏している薬もあるため、区別して使用する。一般に脾虚慢驚の者に寒涼薬は適しておらず、陰虚

2、血虧の者には温燥薬は慎重に使用しなければならない。第１節平抑肝陽薬1、石決明　せきけつめいAbaloneShell【性味】鹹、寒。【帰経】肝。【効能】1.平肝潜陽。2.清肝明目。3.胃酸中和。【応用】1.肝陽上亢証：頭暈目眩や血圧上昇など。虚証だけではなく、実証にも使用することができる。2.眼疾患：肝火による目赤腫痛、風熱による目赤翳膜、肝虚による目澀昏暗など、すべてに対して他の薬物と配伍して使用することができる。3.胃酸過多による胃脘痛。4.外傷による出血（外用）。【用量】15〜30g。砕いて先煎した方が良い。生石決明は平肝潜陽・清熱明目に使用され、煅石

3、決明は平肝の作用は弱いものの収斂作用を兼ねている。【禁忌】脾胃虚弱、食少便溏の者には禁忌である。【配伍】1.紫石英を加える：肝陽上亢による頭暈目眩、および高血圧症。2.磁石を加える：高血圧症による頭重脚軽、眩暈耳鳴。3.羚羊角を加える：肝熱による抽搐。4.黄連を加える：肝熱による目赤。5.草決明を加える：肝熱による眼疾患、および高血圧症。【処方】1.建瓴湯。2.黄連羊肝丸。3.羚角鈎藤湯。【説明】石決明は涼肝・鎮肝の要薬である。肝は目に開竅するため、石決明は眼疾患をよく治療し、除目外障するだけではなく、消目内障することもできる。張錫純は「涼肝の効能に鎮肝の

4、効能を兼ねているため、脳中の充血による痛みや眩暈をよく治療することができる。これらの証の多くが肝気や肝火が血を挟んで上衝することと関係しているためである」と述べている。2、珍珠母　ちんじゅも【性味】鹹、寒【帰経】肝、心【効能】1.平肝潜陽2.清肝明目3.鎮心安神【応用】1.頭暈、目眩：肝陽上亢によるもの2.目赤腫痛：肝熱によるもの3.驚悸不眠【用量】15〜30g【配伍】1.牡蛎・白芍・磁石を加える：肝陽による眩暈、頭痛、耳鳴2.鈎藤・菊花・夏枯草を加える：肝陽上亢による煩躁易怒3.石決明・菊花・車前子を加える：肝熱による目赤4.枸杞子・女貞子・黒芝麻を加え

5、る：肝虚による視力異常5.朱砂・竜骨・琥珀を加える：心悸、不眠6.天麻・鈎藤・天南星を加える：癲癇、驚風抽搐3、牡蛎　ぼれいOysterShell【性味】鹹、澀、微寒。【帰経】肝、腎。【効能】1.平肝潜陽。2.軟堅散結。3.収斂固澀。4.制酸止痛。5.免疫強化。【応用】1.肝陽上亢証：煩躁不安、心悸不眠、頭暈目眩、および耳鳴。2.虚風内動証：肝腎陰虚あるいは熱病傷陰による四肢の抽搐。3.瘰癧、痰核、リンパ結核、甲状腺肥大など。4.癥瘕積聚、肝臓や脾臓の肥大。5.帯下、崩漏。6.遺精、滑精、早泄。7.肺結核による盗汗、自汗、遺尿、頻尿など。8.胃および十二指

6、腸潰瘍、胃痛泛酸。9.小児クル病。【用量】15〜30g。先煎する。収斂固澀に煅牡蛎を使用するほかは、全て生牡蛎を使用する。【禁忌】湿熱実邪の者には禁忌である。【配伍】1.竜骨・酸棗仁・遠志を加える：陰虚肝旺による煩躁、心悸不眠、頭暈目眩、耳鳴など。2.麻黄根・黄蓍を加える：虚癆盗汗。3.阿膠・続断を加える：崩漏、帯下。4.柴胡・青皮・夏枯草を加える：慢性肝炎、肝肥大による疼痛。5.玄参・夏枯草を加える：頚部リンパ結核。6.丹参・鱉甲を加える：肝臓や脾臓の肥大。7.竜骨・芡実を加える：腎虚による遺精、早泄。8.竜骨・牛膝・鈎藤を加える：肝腎陰虚・肝陽上亢によ

7、る心煩易怒、頭暈、気血が頭部に突き上げるような感覚、不眠、心悸など。高血圧症患者によく見られる。9.玄参・生地黄・白芍を加える：陰虚による夜間の口渇、虚熱煩躁など。10.黄蓍・白芍を加える：虚汗。11.亀板・鱉甲を加える：熱病傷陰や肝風内動による四肢の抽搐。12.蒼朮を加える：小児のビタミンD欠乏性クル病。13.葛根を加える：高血圧症で舌質暗、脈澀の者。【処方】1.三甲復脈湯。2.牡蛎散。3.大定風珠。4.鎮肝熄風湯。5.消瘰丸。6.金鎖固精丸。7.柴胡加竜骨牡蛎湯。【説明】牡蛎と竜骨は同じく平肝潜陽・収歛固澀の効能を持ち、よく相須として配伍し使用されてい

8、る。ただし竜骨は鎮静安神の作用に優れており、神志不安による心悸不眠