冠状病毒Coronavirusl论文-2014 Detection of Human Coronavirus OC43 in Children with Acute Respiratory Infections in Mie, Japan.pdf

《冠状病毒Coronavirusl论文-2014 Detection of Human Coronavirus OC43 in Children with Acute Respiratory Infections in Mie, Japan.pdf》由会员上传分享，免费在线阅读，更多相关内容在学术论文-天天文库。

1、708短報三重県における急性呼吸器症状を呈した小児から検出されたコロナウイルス（HCoV-OC43）1）三重県保健環境研究所，2）落合小児科医院，3）独立行政法人国立病院機構三重病院１）２）３）矢野拓弥落合仁庵原俊昭（平成25年12月26日受付）（平成26年3月3日受理）Keywords:Humancoronavirus,acuterespiratoryinfection（ARI）,child序文（22.7％）から検出された（RSウイルスとの重複感染コロナウイルス（Humancoronavirus：HCoV）は2名含

2、む）．これらのHCoV-OC43陽性者の検体採取4つの血清型（α，β，γ，δ）に分類され，現在，ヒト時期は1月12名，2月8名，3月4名，4月4名，5において主に流行しているHCoVはα・コロナウイ月1名であった．年齢構成は0歳9名，1歳7名，2ルスの229EおよびNL63，β・コロナウイルスのOC歳3名，4歳3名，5歳3名，6歳2名，7歳1名，8１）43およびHKU1の4種である．本ウイルスは普通感歳1名であった．臨床診断名は気管支炎11名冒の主要なウイルスとされ，上気道炎症状および鼻症（37.9％），咽頭炎10名

3、（34.5％），細気管支炎6名２）３）状を主とする呼吸器症状を呈するとされているが，（20.7％），扁桃炎およびRS感染症疑い2名（6.9％）血清型別の流行状況等，依然として不明な点が多い感であった．臨床症状は鼻汁が25名（86.2％）で最も染症である．そこで我々は，流行疫学を把握するため多く，咳嗽8名（27.6％），その他（喘鳴，咳，頭痛）４）に，2013年に流行を捉えたHCoV-OC43に関して遺が3名（10.3％）でみられ，受診時の平均体温は38.6±伝子系統樹解析を実施したので報告する．1.2℃であった．また

4、，呼吸器症状に加え消化器症状対象と方法を伴っていた患児は8名（27.6％）であった．対象者2013年1～6月に三重県感染症発生動向調査におい29名のうち10名から検出されたHCoVについて遺伝て県内の定点医療機関を受診した小児呼吸器感染症患子系統樹解析を実施した結果，2つのGroupに分類さ者128名の患者検体（鼻汁，咽頭拭い液，気管吸引液）れ，Group1の検体採取時期は1月3名，2月2名，4を呼吸器系ウイルス検査の対象とした．HCoVは，従月1名の計6名，Group2は1月1名，2月2名，3月５）来法の細胞による

5、ウイルス分離が困難であり，今回，1名の計4名であった（Fig.1）．なお，対象とした128６）７）RT-PCR法によるHCoV遺伝子検査を実施した．患名から検出された他のウイルスは，RSウイルス15名，者検体から抽出したRNAは使用時まで－80℃に保存パラインフルエンザウイルス3型12名，ライノウイした．Spikeglycoprotein領域の系統樹解析は一部のルス12名，ヒューマンメタニューモウイルス11名，５）HCoV-OC43についてKonらの方法により実施した．ボカウイルス5名等であった．なお，対象とした小児

6、の保護者から患者情報および患考察２）３）者検体の使用に関する承諾書への署名を得た．検査依HCoVは，比較的な軽微な臨床症状を呈すること頼医療機関記入の調査票（患者情報）の使用にあたっが多いため，医療機関への受診率の影響も背景にあり，ては，個人情報保護等について倫理的配慮をした．積極的なHCoV動向調査が実施できていない．国立結果感染症研究所の感染症サーベイランスシステム（NE-HCoVは，HCoV-HKU1およびHCoV-NL63が各々SID）による過去10シーズンのHCoV国内検出報告８）1名から検出された．一方，

7、HCoV-OC43は29名数は309件（2014年1月末現在）と極めて少数で国内の患者数および流行像は十分に把握されていない．別刷請求先：（〒512―1211）三重県四日市市桜町3684―11国内ではHCoVの血清型までが明らかにされること三重県保健環境研究所微生物研究課矢野拓弥は稀で，これまでの調査報告は少数である．本県では感染症学雑誌第88巻第5号急性呼吸器症状を呈した小児から検出されたコロナウイルス709Fig.1　PhylogenetictreeofHCoV-OC43Spikeglycoproteingene

8、s.積極的な調査を実施した結果，2013年1～4月に疫学を理解するためには，積極的な全国規模のモニタHCoV-OC43が多数検出され，地域流行を捉えたものリングを継続的に実施することが有用であると考えらと推察される．これらのHCoV罹患者の17名（58.6％）れた．は下気道炎症状を呈しており重症化も懸念される．さ謝辞：本稿を終えるにあたり，本研