伊藤细胞制御化学研究室

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1、伊藤細胞制御化学研究室SyntheticCellularChemistryLaboratory主任研究員伊藤幸成ITO,Yukishige糖タンパク質，糖脂質，プロテオグリカン等の複合糖質は構成成分として糖が連なった糖鎖と呼ばれる部分を有している。糖鎖は細胞間の認識，分化やがん化等の細胞レベルでの生命現象と密接に関連していることが知られている。また，タンパク質の活性制御，安定化，フォールディング，輸送，分解過程においても重要な役割を担っていることも明確になりつつある。複雑で多様性に富んだ糖鎖の構築は有機合成化学の見地から興味深い課題であ

2、るのみならず，生物学との境界領域の研究対象としても注目されている。これらの背景をもとに複合糖質特に糖タンパク関連分子の精密合成，それに関連する分子プローブの創製に有効な新規反応や合成戦略，固相合成法の開発を中心に研究を行っている。1.複合糖質，特に糖タンパク質構造モチーフの化学合ディングセンサーとして働くグルコース転移酵素（UGGT）＊1＊1成と機能の解明（松尾，眞鍋，石渡，戸谷，萩原，中や不良タンパク質を分解過程へと導くマンノシダーゼ様レ＊2＊3＊3＊4＊4＊4原，中野，久保田，太田，柏木，宗村，高クチン（MLP）が存在すること，（2

3、）糖鎖を認識するカーゴ＊5＊5谷，多々見，高橋，伊藤）レセプターとよばれるタンパク質（VIP36，ERGIC-53）が糖鎖を含む生体分子である複合糖質は多様な構造を持ち，小胞体-ゴルジ体間の輸送に関わっていること，（3）細胞質細胞の相互認識，がん化，分化，情報伝達等の生命活動に密におけるプロテアゾームでのタンパク質の分解における重接に関与していることが明らかになっている。実際，真核要なステップのユビキチン化を触媒するユビキチンリガー生物の生体内反応を司る酵素，ホルモン，サイトカイン等ゼの中でFbs1はアスパラギン結合型糖鎖を認識する，等

4、ののタンパク質の多くは糖鎖を含む糖タンパク質であり，そ興味ある現象が続々と発見された。これらのことから糖タれらの輸送，活性調節，立体構造の制御において糖鎖が重ンパク質の品質管理の全般において高マンノース型糖鎖が要な役割を果たしていることが知られている。一方，糖鎖重要な役割を担っていることが分かって来た。当研究室での役割について明確な理解を得るためには機能と構造を関は，上記の現象について明確な理解を得ることを目的とし連づける必要がある。そのためには構造の決まった糖鎖がて，合成化学的手法を用いることにより均一な構造の高マ必要となるが，生物試

5、料から得られる糖タンパク質には限ンノース型糖鎖の系統的な合成経路を開発し，それらを基りがあり，ミクロ構造不均一性に起因する構造の曖昧さをに糖タンパク質分子プローブを調製する研究を行っている。含んでいる。また，タンパク質，核酸は多くの場合遺伝子我々は昨年度までに分子シャペロンCNX，CRTの工学的手法により比較的容易に得られるのに対し，糖鎖はリガンド糖鎖と想定される12糖（Glc1Man9GlcNAc2，遺伝情報の直接の産物ではないためそのような手法の適用G1M9）の合成とNMRによるCRTとの相互作用解外にある。それに対し化学合成の手法

6、を用いると任意の構析，G1M9の小胞体内トリミングによって生ずる一造を持つ糖鎖，あるいは糖タンパク質部分構造（機能性ド連の糖鎖［Man9GlcNAc2（M9），Man8GlcNAc2（M8），メイン）を作り出すことが可能になる。Glc1Man8GlcNAc2（G1M8）］の合成を完成させた。本年度糖鎖の多様な機能の中で特に重要なものに，タンパク質品は等温滴定型カロリメータ（ITC）による合成糖鎖とCRT質管理機構（QualityControl）における高マンノース型糖との定量的相互作用解析を行った。また，前述のユビキチ鎖の役割がある。細

7、胞内の様々な糖鎖認識タンパク質がこのンリガーゼと糖鎖の相互作用の詳細解析を目指し，リガン過程に関わっていることが徐々に明らかになっている。リボドの候補と考えられる一連の糖鎖を合成した。これらにつソームで作られたタンパク質が小胞体の中で修飾を受けるいてもITCによる解析を進めている。過程で付加されるアスパラギン結合型糖鎖は，末端に3個のまた，合成糖鎖を組み込んだ人工糖タンパク質を創製すグルコース残基を持つ14糖（Glc3Man9GlcNAc2，G3M9）るために様々な試みを行っている。その一環としてジヒドとしてタンパク質のアスパラギン側鎖

8、に導入される。そのロ葉酸還元酵素（DHFR）とそのリガンド（MTX）の強力後グルコシダーゼIによって1個のグルコース残基が取りな結合を利用して合成糖鎖をDHFRに導入する手法を昨年除かれ13糖（Glc2Ma