精神疾患の基础知识 ー生活支援员研修会ー

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1、精神疾患の基礎知識ー生活支援員研修会ー精神保健福祉センター畑　哲信1精神疾患の頻度「決して特別な病気ではない」１年有病率＝人口の１０％うつ病2受診患者数（H17患者調査）3精神疾患に罹患しながら受診しない人が多いことにも注意！障害者が精神疾患を持つことも多い（ストレスが大きいため）4精神疾患の特徴１．生物－心理－社会的疾患病態（病気ってどういうこと？）治療生物脳の神経の働きがうまくいかない情報伝達の異常主に薬物心理心の症状認知機能（注意力など）障害精神療法など行動社会行動・社会性の障害社会にうまく適応できない環境調整、社会参加ポイント：医療・環境・対人関係などの複数の治療・介入

2、ポイントがある5精神疾患の特徴２．疾患の側面と障害の側面疾患の側面：病状が悪化したり軽快したりする障害の側面：・慢性的に症状や能力障害が残る・再発を繰り返すと社会生活が妨げられる発症再燃再燃慢性症状・障害6症状･障害認知･思考・注意散漫・記憶があいまい・認識があいまい・偏ったものの見方・思考力が鈍る・理解力が鈍る・融通が利かない・混乱し易い感情・意欲・気持ちが落ち込む・すぐにめげる・怒りっぽい・不安がち・元気が出ない・ちょっとした頑張りができない・腰が重い7これも症状・障害？遅刻、時間にルーズ・・・だらしない！不注意のミスが多い・・・そそっかしい！

3、怒りっぽい、攻撃的・・・こらえ性がない！体の不調を次々と訴える・・・我慢が足りない！言うことがクルクル変わる・・・責任感がない！「やる」といったことをやらない・・・怠慢！できそうもないことを「できる｣と言う・・・嘘つき！何度説明しても理解してくれない・・・強情！「わかった」と言ったのに翌日同じことを繰り返す・・・・・・・・・・8症状や障害だとしたらどうしたらいいの？病気＝気持ちのゆとりが失われた状態⇒批判・叱責は逆効果　ゆとりをもたせるための対応が必要ゆとりはどこから生まれるか？・自分の気持ちが理解してもらえた！・自分を認めてもらえた！・頼りがいがあって安心！9障害の３要素機

4、能と構造－活動－参加強い風当たり（参加･社会）うまくできない（活動・行動）元気がでない（機能と構造生物/心理）10周りが変わると症状・障害も変わる暖かく見守る励ます行動できる体調がよくなる11支援にあたって注意すべきこと12支援者の心得病気や障害は本人のせいではない相手の気持ちを受け入れる「叱る」「批判する」よりは「誉める」「ねぎらう」そのためには、ふだんから「良い点」を見つける努力をする自己鍛錬も必要：・気持ちをコントロールできる　（相手の感情に振り回されない、動じない）・相手の気持ちを読み取る・適切に気持ちを表現する13相手の気持ちを受け止める相手の気持ちを理解する

5、・言葉や表情を通して気持ちを推測する・相手が置かれている状況を自分に置き換えてみる・今、相手がどんな気持ちか考える言葉をかける・適切と思われる共感の言葉をかけてみる・気持ちを確認する（「～という気持ちですね？」）・言葉をかけたことへの反応を観察して、言葉かけが適切であったかどうか確かめる14自分の気持ちをコントロールする例．相手の怒りにさらされた時感情以外の面に集中する（怒りの内容、なぜ怒っているのだろう？・・など）嵐が過ぎ去るのを待つ、うまくその場をはずす相手の感情を静めるための働きかけ・深呼吸して、静かな語調に努める・ちょっとだけゆっくり話してもらえませんか？　

6、など、行動療法的に関わる（「怒らないで！」よりも「少しゆっくり話して！」）・怒りの内容（何に怒っているか、何を言いたいか）・怒っているという感情（怒鳴る・・）15感情労働をこなすために感情労働とは？・つらくても笑顔！・怒りをぶつけられる！　　など感情労働のストレス・感情をコントロールすることのストレス・自信や自尊感を傷つけられる・「相手の怒り＝自分の失敗」という誤解相談後、信頼できる同僚などに話す・自分を客観的に見直す・同じような体験を話し合って「失敗感」を是正・気持ちを理解してもらって孤立感を和らげる16問題点は別のところにあるかもしれない説明したのに行動できない

7、・手順をわかりやすくすれば行動できる・手順の一部を実際にやってみる注意散漫でミスが多い・刺激を減らせば改善（片付けなど）「わかった」といったのに頭に入っていない・説明を具体的にすれば本当にわかる・「うんうん・・」はあてにしない（会話の流れでつい「はい」と言ってしまう）17支援対象者との関わり－　ストレスと充実感は表裏一体ストレスの原因・相性が合わない（共感できない、共感が通じない）・対象者の状況悪化、突発的な死、予測の難しさ・