武士道精神と日本の現代社会 日语专业毕业论文

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时间:2017-07-21

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1、武士道精神と日本の現代社会はじめに「なぜ武士の身体と心を格好いいと思ってしまうのだろう」これが武士道精神をテーマに選んだ最初の理由である。武士の心、それこそが武士道精神である。しかし、武士道精神とは何なのかを突き詰めて考えると、よく分からないというのが本音である。それは時代時代で変わっていくものだと感じる。また、最近、新聞で「社会の信頼関係の崩壊」を危惧した記事を多く目にする。個人の顔が見えない匿名社会、地域社会の流動化などと様々であるが、どの記事も共通して人と人とのコミュニケーションのあり方、倫理観の重要性を説いている。その中で今、注目を浴びているのが

2、武士道精神なのである。日本に必要なのは武士道精神や惻隠の情であると訴えた、藤原正彦の著書『国家の品格』がベストセラーになったのは記憶に新しい。今日、あらためて国家やナショナリズムが問われる中で、武士道精神は再評価されている。そして、それに呼応するように、武士道精神への人々の関心が高まっている。なぜ今、武士道精神なのか。この風潮は何を意味し、私たちに何をもたらすのだろうか。本論では、まず第1章において武士道について考察する。第2章では、現代社会の世相として、当たり前と信じていたことが次々と裏切られる「信頼喪失社会」。第3章では、希望が消滅していく「希望格差

3、社会」の二つを取り上げ、武士道精神と絡めて見ていく。そうした問題を考えながら、武士道精神が私たちに伝えるもの、更には現代における武士道精神なるものを見出していきたいと思う。第1章なぜ今、武士道精神か第1節武士道とは「武士道とは何か」という問いに対して、明確な解答は困難である。「これぞ武士道」として成文化されたものはなく、それはその時々の状況に応じて姿を変える。しかし今日、一般的に武士道と言った場合、それは日本人の普遍的な倫理道徳観として受けとられる。武士道などといえば、いまの人には右翼的とか封建時代の遺物とか否定されようが、果たしてそうか。たしかに武士道

4、は日本の長い封建社会の中で、特権階級の武士が守るべき道徳律として誕生した。だが、その崇高なる精神は時代の変遷とともに、武士だけではなく広く一般庶民にも広がり、日本人の普遍的な“人の倫”となったのも事実である。たとえばクリスチャンであった新渡戸稲造は、近代日本の明治を迎えたとき、その伝統的精神である武士道を見直し、世界に向かって『武士道』という本を書いたが、その冒頭は次の文章で始まっている。「武士道は、日本の象徴たる桜花にもまさるとも劣らない、日本の土壌に花開く華である。それは我が国の歴史の本棚におさめられているような古めかしい美徳ではない。いまなお私たち

5、の心の中にあって、力と美を兼ねそなえた生きる力である。それには手に触れる姿や形はもたないが、道徳的な雰囲気をかもしだし、いまも私たちに力強き支配の元にあることを自覚させてくれる。武士道をはぐくみ、育てた、社会的状況は消え失せて久しいが、昔あって今あらざる遠き星が、なお私たちの上にその光を投げ掛けているように、武士道は今なおわれわれの頭上に光を注ぎつづけている」本書はこの新渡戸博士の『武士道』を根底に、あらゆる武士道論をまとめて私なりの現代解釈をしたものであるが、武士道の精神とは一言で言えば、「高き身分の者にともなう義務である。」第2節 武士道の道徳律武士

6、道の根底をなすものは儒教であり、その儒教は人が人として守るべき精神として「仁-義-礼-智-信」の五つの徳を説いた。そしてそれが“人の倫”の徳目として尊ばれるようになると、人間としての“人の倫”に武士も町人も区別がないように、心ある人々の高尚なる道標となっていったからであるまた、道徳大系としての武士道とは「君に忠、親に孝、自らを節すること厳しく、下位の者に仁慈を以てし、敵には憐みをかけ、私欲を忌み、公正を尊び、富貴よりも名誉を以て貴しとなす」、ひいては「家名の存続」という儒教的態度が底流に流れているものが多く、それは江戸期に思想的隆盛を迎え、武士道として体

7、系付けられるに至る。しかし無論、儒教思想がそのまま取り入れられた訳ではなく、儒学の中では『四書』の一つとして重要視されている『孟子』を、国体にそぐわないものであると評価する思想家も多い。この辺りに、山岡鉄舟が言うような武士道の武士道たる所以があるものと言える。また、思想が実際の行動に顕現させられていたのが、武士道としての大きな特徴である。一般的に、私たちが考える“道徳”はこれらに基づいて成り立っているとされる。とは言え、道徳とは言い換えれば人として守るべき道、規範のことであり、それは個人的な観念であり、実行しなければ罰せられる“法律”とは異なる。法律は成

8、文化されているので明確に分かるが、自己の観念に基づく道徳の基準は、個人によって捉

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