.造血の仕组み

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1、Ⅱ.造血の仕組み1）造血巣の変遷2）造血を司る臓器3）骨髄の構造4）新生時の末梢血5）骨髄検査Coffeebrake骨髄造血論の先駆者すべての血球は正常状態では骨髄で産生されること、出生後の第一次造血器官は骨髄であることを明確に指摘した。E.NeumannG.Bizzozero1834-19181846-1901Konigsberg大学（独）Pavia大学（伊）柴田進、阿南建一ほか：血球Q＆A.金芳堂.1994造血巣の変遷血球の新生を造血（hemopoiesis）というが、個体発生の面からみると血球の産生部位は胎生期と生後で大きく異なる。出

2、生後は骨髄やリンパ組織で行われ、リンパ組織ではリンパ球が産生され、骨髄ではリンパ球を含むすべての血球が産生される。1.胎生期における造血卵黄嚢での一次造血に次いで、生涯の造血を担う造血幹細胞が大動脈、生殖器、腎臓を形成するAGM（AortaGonadMesonephros）領域で発生し、二次造血として胎児肝、骨髄へと移って造血の　中心が変遷する。1)卵黄嚢造血　胎生期の造血は胎生2週齢前後に胚外の卵黄嚢において、中胚葉性の原始内皮細胞から原始血球　が産生され血島を形成する。この血島は互いに融合しながら連結して血管を形成し、この血管内で　産生された原始赤血球は血管

3、を通して胎児に運ばれる。2)肝・脾造血　胎生1～2ヶ月から肝臓の造血が始まり、成熟赤血球が増え、白血球、血小板の前駆細胞も現れ、　次いで脾臓、リンパ節の活動も始まりリンパ球の生成が起こる。　肝・脾で造られる赤血球は無核の赤血球に成熟し、主として胎児ヘモグロビン（HbF）をもっている。3)骨髄造血　胎生3～5ヶ月から骨髄での造血が始まり、7～8ケ月で肝・脾造血を上回る。胎児の成長に伴い骨髄　やリンパ組織での造血が盛んになると肝・脾の造血は次第に縮小していく。2.出生後造血　生後4歳くらいまでは全身の骨髄で行われる。造血が行われる骨髄は赤色髄とよばれ、成長とともに　

4、脂肪細胞のため黄色髄へと変化していく。3.髄外造血　出生後に脾臓、肝臓、リンパ節などの臓器で赤血球系、顆粒球系、巨核球系の細胞が産生される　状態をいう。主として脾臓での造血であるが、骨髄以外での造血が生じると末梢血中に赤芽球や　幼若細胞が出現する頻度が高くなる。平野正美ほか.ビジュアル臨床血液形態学.南江堂.2004胎生期における造血巣の変遷と出生後の造血巣血管内の血球は老化、機能発現のために血管外に出ていくため、数を保つために造血組織から絶えず補給され、そこに各血球の量的恒常性が保持されることになる。造血（hemopoiesis）は、個体発生の面から血球の

5、産生部位は胎生期と生後とでは大きく異なる。出生後の造血は多くは骨髄やリンパ節で行われ、リンパ組織ではリンパ球が産生され、骨髄ではリンパ球を含むすべての血球が産生される。平野正美ほか.ビジュアル臨床血液形態学.南江堂.2004・赤色髄（細胞髄）/黄色髄（脂肪髄）造血を司る臓器・血液幹細胞の再生、血液細胞の生成、　リンパ系前駆細胞を胸腺や脾臓への送出機能骨髄Bonemarrow・循環血中異物処理、・リンパ球の産生　老化赤血球・・リンパ前駆細胞を胸腺!脾臓!　異常赤血球の除去、成熟T細胞へ分化ThymusSpleen　血小板の貯蔵機能　増殖す

6、る機能リンパ節Lymhnode・リンパ球の産生、リンパ管の中継、　異物処理を行う機能・皮質と髄質の構成平野正美ほか.ビジュアル臨床血液形態学.南江堂.2004骨髄の構造骨髄は硬い骨皮質に囲まれた骨梁間の海面様小腔内にあり、細胞髄である造血実質部（赤色髄）と脂肪髄（黄色髄）に分けられる。骨膜骨皮質血管系は、骨皮質から栄養動脈が骨髄に入り、多くの毛細管に分かれ、静脈洞につながる。静脈洞から中心静脈を介し栄養静脈となって、血管は骨皮質から出る。成人の骨髄は、肝臓とほぼ同じ大きさ（約2L）の中心!器官であり。静脈洞そこには約1Ｌの血

7、液細胞（1Ｘ1012個）、すなわち750ｍｌの顆粒球とその幼若細胞（7.5Ｘ1011個）、それに250ｍｌの赤芽球（2.5～3.5Ｘ1011個）、4Ｘ108個の巨核球が存在する。骨梁静脈洞骨髄は胎児肝から受入した血液幹細胞を骨髄再生して終生保持し、各種血球の前駆細胞に分化して血液細胞の生成を担うほかリンパ球系前駆細胞を胸腺や脾臓へと送り出している。平野正美ほか.ビジュアル臨床血液形態学.南江堂.2004在胎32週2日新生児血液像PEELyPPLyEEE:erythroblast赤芽球,Ly:lymphocyteリン

8、パ球P:polychro