病强制隔离政策果各界役割责任(2...

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1、第十三ハンセン病強制隔離政策に果たした各界の役割と責任（2）2号、2000年）、篠崎恵昭・清水寛「国立療養所長島愛生園のハンセン病児の精神生活の深層―“愛生人”構想からみた『望ケ丘の子供たち』（1941年）・『愛生』誌の検討―」（『埼玉大学紀要教育学部（人文・社会科学）』第50巻第1号、2001年）、清水寛・平田勝政「自主シンポジウム19：ハンセン病療養所における子どもたちの生活・教育・人権の歴史と未来への教訓［Ⅲ］―国立療養所長島愛生園を中心に―」（日本特殊教育学会編『特殊教育学研究』第38巻第5号、2001年）、清

2、水寛（研究代表者）『日本及び旧植民地朝鮮・台湾におけるハンセン病児童の生活と教育と人権の歴史』（平成10～12年度科学研究費補助金・基盤研究（Ｃ）（2）研究成果報告［課題番号10610231］、2001年）、清水寛「国による人間の尊厳と共生の蹂躙―ハンセン病問題が教育学に問いかけてやまぬもの―」（『「人間の尊厳と共生」の教育研究』2000～01年度日本教育学会・課題研究報告書、2002年）、篠崎恵昭・清水寛「ハンセン病療養所における生活記録運動の意義―堀田善衛・永丘智郎編『深い淵から―らい患者生活記録―』（1956年）

3、の検討を通して―」（『埼玉大学紀要教育学部（人文・社会科学Ⅰ）』第51巻第1号、2002年）である。清水氏が指摘するように、それまで「日本のハンセン病児問題史を直接の研究対象とした、あるいはこれを研究テーマとした総合的・通史的研究は未だなされていない」というのが実情であり、全患協編『全患協運動史』や藤楓協会編『創立三十周年誌』といったハンセン病関係者が記した著作の中に記載がある程度であった。1998年から日本特殊教育学会において、多磨全生園、栗生楽泉園、長島愛生園を中心にした共同研究「ハンセン病療養所における子どもたち

4、の生活・教育・人権の歴史と未来への教訓」が連続的に取り上げられた。話題提供者（あるいは指定討論者）として在園者や元入園者の方々が参加・発言する機会をもつに至ったことは大きな成果であった。しかし、「自主シンポジウム」という枠を超えて、「特殊教育」の問題として学会全体において検討され、成果が十分に定着するまでには至っていない。それだけ、ハンセン病のこどもたちに関する研究は、「特殊」な分野の問題としてしか扱われてこなかったといえる。歴史学の分野から「ハンセン病と子どもたち」の研究をまとまったかたちで取り上げたのは、滝尾英二『

5、近代日本のハンセン病と子どもたち・考』（広島青丘文庫、2000年）である。植民地朝鮮の問題を軸に置きつつ、療養所の子どもたち、新良田教室、「未感染児童」等について、丹念な史料分析を通して問題をえぐり出した。藤野豊『いのちの近代史―「民族浄化」の名のもとに迫害されたハンセン病患者―』（かもがわ出版、2001年）、藤野豊編『近現代日本ハンセン病問題資料集成（戦後編）』（不二出版、2003年）でも「竜田寮児童通学拒否事件」が取り上げられている。いくつかの分野で研究が進められてきているものの、教育学の分野では1990年代まで研

6、究されてこなかったことは、教育学の責任として大きな問題があるといわざるを得ない。国会（参議院文部委員会）でも取り上げられた龍田寮児童の共学拒否問題や、病気の子どもたちの高校進学・進路保障という問題が、民主的な教育研究団体においてさえほとんど取り上げられることなく、忘却されてきたのである。教育学にかかわる人々が、ハンセン病にかかわる子どもたちの問題を教育（学）の問題として引き受けようとしてこなかったのか、引き受けられなかったのかは、引き続き検証されなければならない。409第十三ハンセン病強制隔離政策に果たした各界の役割と

7、責任（2）2）「教育実践」のとりくみハンセン病（者）への差別・偏見といった認識の問題を考えるとき、先述した教科書記述の問題とも関わって、教育の持つ意味は大きい。1983年以降、数年間にわたって大学のゼミで合宿をしながら聞き書きを行い、ハンセン病療養所で「在日」のハンセン病者（回復者）として生きることを考え続けたグループがあった。その成果をまとめたのが、立教大学史学科山田ゼミナール編『行きぬいた証に―ハンセン病療養所多磨全生園朝鮮人・韓国人の記録―』（緑陰書房、1989年）であった。これは、大学教育の一つのかたちとして、

8、ハンセン病に対する偏見という問題にとどまらず、民族や歴史や国家、そして生きることの問題を考えるものであった。このほか、大学のゼミを通して「ハンセン病児問題史」をめぐる問題に取り組んだのが、清水寛編・埼玉大学障害児教育史ゼミナール集団著『ハンセン病療養所における子どもたちの生活・教育・人権の歴史―国立療養所多磨全生園を中心に―』（1