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《智顗『四教義』研究ノート(1)》由会员上传分享,免费在线阅读,更多相关内容在行业资料-天天文库。
1、智顕『四教義』研究ノート(1)(155)智顎『四教義』研究ノート(1)菅野博史[1]はじめに天台智顕の代表的著作といえば,『法華玄義』『法華文句』『摩詞止観』のいわゆる天台三大部を思い浮かべる人が多いと思われるが,これらが最終的には弟子の灌頂の手になることが判明した現在の研究状況においては,智顕の思想(灌頂を媒介としない)の直接的な研究をする場合にも,三大部を研究する場合にも,智S,.の『維摩経』関連の著作の研究の重要性が高まっていると考える。このような問題意識から,筆者はかつて「『維摩経玄疏』の組織と梗概」1)と題して,『
2、維摩経玄疏』の構成と思想について考察したことがあり,さらに,『維摩経玄疏』の訳注にも取り組んでいる2)。『維摩経玄疏』は,『維摩経』という特定の一経の解釈を主題としているが,その解釈の前提とも言うべき智顕独自の理論的準拠枠を詳しく明らかにすることにむしろ力点がある。その理論的準拠枠に当たるものが,四悉檀,三観四教の思想であり,これらは相互に内的関係を有して智顎独自の仏教観を構成しており,智顎の思想の中でも最も重要なものであると思う。さて,本稿で取り上げる『四教義』は,佐藤哲英氏の研究3)によれば,晋王広(後の階の揚帝)に対す
3、る智頻の維摩経疏献上が都合3回にわたるうち,第1回目に献上された(開皇15年(595)の6月から7月の間)玄義10巻の離出本とされる。つまり,玄義十巻が離出されて,現行の『四教義』12巻(『大正新脩大蔵経』第46巻所収),『三観義』2巻(『大日本続蔵経』2-4-1所収)と,散侠した『四悉檀義』となったと推定される4)。ちなみに,第2回目は開{156}皇17年3月から4月の間に,玄疏6巻,文疏8巻(『維摩経』巻上,仏国品第1の注釈)が献上されたが,これは智顕の希望によって,後に焼却されたとされる。第3回目は智顕の入寂後,開皇1
4、8年正月に,玄疏6巻,文疏25巻(『維摩経』巻中,仏道品第8までの注釈)が献上されたとされる。これが現行の『維摩経玄疏』6巻と『維摩経文疏』28巻(『大日本続蔵経』1--27-5-一一'28-2所収)の中の前の25巻である(後の3巻は灌頂の補遺)に相当する。『四教義』という書名にある四教とは,言うまでもなく蔵教・通教・別教・円教の化法の四教であり,釈尊の説法の高低浅深を四段階に分類したものである。この四教を規定する基準は,空仮中の三観にあるので,筆者は智wの思想面での最も重要な貢献がこの四教,三観にあると考える。今は,『四教
5、義』を取り上げ,資料に即しながら,その内容について考察を加えていこうと思う。今回は,『四教義』の構成を明らかにするため,仏典解釈学の伝統的な方法である「分科」(経文を細かく段落に分けて,それぞれの段落の要旨を記す方法)を行なう。次回以降は,分科表にしたがって,内容の分析を進めたい。分科表に記した番号や,内容に対する説明表現は,原則的に『四教義』の指示にしたがっている。ただし,独自に分けた所も少しあり,説明表現も『四教義』自身が一定しない箇所もあるので,適当な表現を選択したり,独自に表現を改めた箇所もある。なお,分科表に「4.
6、23222=4.24料簡(751b)」という記載があるが,これは,本来,「4.23222料簡」と「4.24料簡」とに区別されるべきであるが,『四教義』本文では誤って混合してしまっている例である。また,「(751b)」などの記号は,『大正新脩大蔵経』第46巻の頁・段を示す。上段をa,中段をb,下段をcと記す。注1)拙稿「『維摩経玄疏』の組織と梗概」(『多田厚隆先生頒寿記念論文集・天台教学の研究』所収,1990.3,山喜房仏書林)pp.131-158を参照。2)拙訳「『維摩経玄疏』訳注(0)」(『大倉山論集』40.1996.12
7、)pp.236-261を参照。また,「『維摩経玄疏』訳注(二)」(『大倉山論集』43.1999.3予定)を参照。智顕『四教義』研究ノート(1)(157)3)佐藤哲英『天台大師の研究』(1961,百華苑)pp.416-448を参照。4)湛然『法華文句記』(大正34・59bを参照)の紹介する調巻によれば,『四教義』が6巻,『三観義』が2巻,『四悉檀義』が2巻である。[2]『四教義』12巻の分科表巻第10小序1.1四教の名を釈す(721a)1.11正しく四教の名を釈す(721a)1.11三蔵教の名を釈す(721a)1.12通教の名
8、を釈す(721c)1.13別教の名を釈す(722a)1.14円教の名を釈す(722b)1.2藪定(722c)1.21三蔵教を鞍定す(722c)1.22通教を蝦定す(722c)1.23別教を簸定す(723a)1.24円教を藪定す(723a)1.3引証(723a)1.31文無く名を立て義を作し