近藤一成：知鄞县王安石与明州士人社会

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1、都県知事王安石と明州士人社会として作用する社会である0時代によって異なった。かし士-庶の区分の内実もすなわち何が士であり何が庶であるかはに区分けすることは'中国の歴史に一貫していたと考えられる。つの要素、支配者と被支配者、統治する側と統治される側を士と庶は大体'以下のように使用している。会という言葉は、近年へ他の研究でもみかけるようになったが'私本論に入る前に、科挙社会について簡単に定義してお-0大きな手がかりを与えてくれる。の活動は'史料の絶対量の少ないこの時期の明州士人社会の考察に明州の科挙社会を検討する上で、若き王安石の明州都県知事として明州を事例に考察する研究の一環

2、であ-、北宋前半期を扱う。(-)小論は'筆者が最近行っている宋代科挙社会の形成について漸東はじめに鄭県知事王安石と明州士人社会科挙社会とは、科挙制度がこの区分の規準北宋一五〇年間のうち仁宗から徽宗ま前近代中国社会を構成する二科挙社宋代し三五かなり困難であるが'地域社会の研究に有用であることは間違いなの特質を読み取ることを可能とする。ある州の進士合格者数の変化からその地域社会へと-に士人層社会の郷試が一定の解額を与えられた州を単位として行われたことは'取ることができる。いないが、残存するデータによっても時期による変遷の傾向は読み明活時代に比べ、宋代の進士合格者総数の資料は完全

3、に揃っては開した時代である。近世の約一千年間は'こうした科挙を軸とする厳しい競争社会が展制であ-、従って誰が士になり庶となるかは流動的であった。て決ったのである。は清朝末期まで存続した。りへ一般の農工商が庶として下に位置する階層社会が出現し'それ作詩ができる受験能力があると認められた士人層が士として上にあ合格した士大夫官僚を頂点としへ科挙受験者へさらには読み書きやでの約百年間にも近世的な科挙制度が整備され、その結果、科挙をとくに末代科挙の特色の一つである、一次試験士農工商は固定的な身分制ではな-、一種の職士-庶の区別は科挙との関わり方によっ実際にはこの読み取り作業は近　藤一

4、　成中国たのかを検討してみる。かりに'北宋仁宗朝の明州士人社会がどのような歴史的段階にあっる歴史を考察するl環として'知都県王安石についての史料を手がらへ明州という地域に士人層が出現し、士人社会が形成され展開す多-の優れた研究蓄積がある。Cl凸氏へ江氏など多数の名族については、既に黄寛重教授の著作を始め士人階層の活動があることを指摘した。府には陸学、呂学、朱子学など新思潮の流入に対し活発に反応した報告者は、先にこうした事態の背景として、南宋後半期、明州慶元し不定・漸減の三型に分類され、明州慶元府は漸増の典型である。色をもつ。明州慶元府は、南宋後半になって合格者数を著し-増加

5、させた特各地域独特の進士合格者数の変化が現れるようになった。用制度が失敗して近世的科挙制度が定着すると'次の南宋では早速、えられたあらゆる方法の最後の試みへ科挙廃止・学校による官僚登論と試行錯誤が延々と百年間続けられ'ようやく徽宗朝に至って考にするか'いかにして公平で不正を許さない制度にするかという議い。北宋仁宗の慶暦七年~二〇四七)　二十七歳の王安石は'明州都県また科挙を、いかにして官僚にふさわしい人物を選抜する制度一知都県王安石南宋東南地区の州府の進士合格者数は、漸増・維持ない小論は'これらの成果に基づきなが一方、南宋明州の史氏へ楼ては、其の嶺、猶お安石を以って名とす。

6、し。西十四郷有-、隷する所の川渠'親しく視、民を筋めざるな堰を築き、堤塘を繕修するにも必ず窮ら其の地を歴す。章を為-、二日lたび県事を治む。慶暦七年、再び知都県に調せらる。名宣伝の王安石伝をあげる。こでは、まずその最も詳細な記載例のlつとして『康配仙都県志』人譜の慶暦七年から皇祐元年までの記事に拠る方法が便利である。明州あるいは都県など歴代地方志の県事の箇所、又は幾つかある年には『宋史』三二七など史書の本伝の該当部分を参照するかも薪江、王安石の場合へ公式の行状が伝わらず'知都県時代の事績を知るが安石は続けて地方官を希望した。のl任が終わると館職の肩書きを求め、官も中央を望む

7、ものであるして明州に来たのである。准南茶判として揚州に赴任した.上位合格の進士はただちに州の属官を与えられる例に従い'安石は年の礼部武を通過、続いて殿武に第四位の好成績で及第している。けた慶暦元年へ都開封の国子監に赴きそこでの解武に合格して翌二らずの間この地に滞在した。きを挟み、皇祐元年(1〇四九)任満ちて開封に戻るまで'三年足に知事として赴任し、翌慶暦八年末へ亡父を埋葬するための金陵行三六都県経遊記有り。通常、進士四位合格ともなれば、地方官これよ-以前へ安石は、父益の喪が明今に至るも東銭湖に詞有-0その任期が終わ