古辞書における部首排列の基準-新撰字鏡と類聚名義抄

古辞書における部首排列の基準-新撰字鏡と類聚名義抄

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1、して「雑然たる無標準的配列である」とする岡田希堆氏の説などがあるして、高山寺本類聚名義抄と密接な関係を有する「六帖字書篇立」に関律は見られない」とする山田孝雄氏の「新撰字鏡」に関する説を初めとある。従来の先学の御指摘では、部首排列に関して「無秩序でl定の規象とした場合、なかなかその様相は単一ではなく1律には言えないのでわが国における部首分類方式の辞書についてその排列の基準を考察の対を求める点で面倒な面もあって必ずしも唯一最良の方法とは言えない。れて来たOこの方法も排列方法としてはすぐれてはいるが1々その画数頃より、

2、「倭玉篇」が画引きに改篇せられ、画数順による排列が行なわ事実である。わが国においては、江戸中期ごろ、「字嚢」が輸入されるこの方式をうけた「康輿字典」は清の康紀州帝の勅命になることは周知のとし、以後、明の梅膚杵による「字棄」、張自烈の「正字通」とつゞき、新しく、中国において「改併五音類聚四声篇」(金、韓道昭)をその嘱矢常用いている画数順による排列法は比較的便利ではあるが、その起源はの排列を整備することは、能率的にも必須のことであって、現在我々の日やくその所在を明らかにすることであろう。よって部首および所収文字が辞書と

3、しての当座の用を果すためには自分が求めるべき文字がいちはれる標出字の排列についていかに工夫を凝らすかが要求せられる。辞書部首分類方式の辞書については、その部首排列および各部首に収めら古辞書における部首排列の基準〔上〕古辞書における部首排列の基準〔上〕(一)-新撰字鏡と類聚名義抄-福(注et)(注ュ)田益の二原理を中心としてゐる」とされる。更に、酒井憲二氏は、「類似字百二十部首の配列の基準は--『玉篇に依る』『相似た者を隣に置く』想もあり、字形もまた似ている。」と指摘し、渡辺実氏は、「原名義抄は言及して居られない。又

4、、中田祝夫氏は「ある場合は意味上の連関逮あった」と解釈を下して居られながら、その排列基準そのものについてては、岡田希堆氏が「名義抄の篇立は名義抄撰者の創めた独特のもので列基準の呪縛がこゝにもぬけきれないでいる。一方、類聚名義抄についと、やはり意義分類によらざるを得なかったと言えよう。意義による排裁、構成の上で大きな対照を示していながら、その部首の排列となる分類体辞書は、字形中心の部首分類式辞書、例えば新授字鏡とはその体ある.中国における商雅・釈名・広雅、わがBBIにおける和名抄等の意義れて居り、その部首自体の意義を

5、基準にして排列されているというので撰字鏡における百六十の部首は各部首それぞれの意義によってまとめら字鏡についてその分類基準を明確にされた点注目すべきものである。新を指摘された。両氏の御指摘は、わが国現存最古の漢和辞書である新撹・装束・飲食などと人間中心による意義分類意識が加味されていることの。」と道破され、それをうけて阪倉篤義氏が、天・人倫・形体・布畠が、新撰字鏡の部首について「天象人間といふが如き部類分によったも準があって排列されたものと言うことができよう。早く、福井久蔵氏どとくであるが、その部首排列をつぶさに眺

6、めるとやはりそれなりの基どとく、一見その部首排列については雑然として何らの規律も見られぬ(注3)31萄e>:和(注4)HowtoClassify"Bushu"intheOldDictionariesPublishedinJapan.51闇ed:(注t-)YOSHIKAZUFUKUDA一こゝに次第されているのは、次の部首「舟」字との単なる字形上の類似う。これは、意義分類を基準として考えるからであって、「丹」部首がとまりによる排列であるが、「丹㈹」字については処置に困ってしま・車馳」一槻癖研和翌は、和名抄の「舟部・事部

7、」に対応する意義のまの意義のまとまりだけでは律しきれな、いのである。例えば「丹㈹・舟佃これ等の事実は論外としても、部首分類式の部分だけでも、単に各部首の標字を四声で分けた部分もあって、音引き辞書の性格も入っている。など)のどとき意義分類体の辞書の体裁も加わって屠り、更に同偏傍中根幹としながら、他に、臨時雑要字(舎宅章・農業調度章・木工調度章ない部首が存在するのである。周知のごとく、新撰字鏡は部首分類式を厚であるが、各部首をつぶさに眺めると、意義分類によっては律しきれるのも意味深いものと思う。首排列基準の考察の対象と

8、して新撰字鏡、類聚名義抄をとりあげて論ず篇等と密接な系列関係にあることを考慮に入れると、古辞書における部学の説を述べたのであるが、この両辞書が、世尊寺本字鏡・延徳本倭玉して「字形」のそれを強調して居られる点は問題であろう。い、更に、「先行字書のもっぱら依拠した意義類聚」義排列意識」をも考慮すべきであると言いながら、それを軽くあつかむ説だと思われる。たゞ、氏が

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