新日本制鉄新日本制鉄

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1、特　集暮らしに安全と安心を――新日鉄の建材商品とソリューション新日本製鉄特　集暮らしに安全と安心を――新日鉄の建材商品とソリューション今、建設マーケットでは、高度化するニーズに対応した先進的技術が求められており、新日鉄はニーズを先取りした技術開発を進め、新たな需要を開拓している。その第一のキーワードは「都市再生」だ。今回、優れた特性をもつ鉄鋼素材に“プラス　”の機能・商品価値を付加し、災害や事故、環境汚染なαどから暮らしを守る新日鉄のさまざまな建材商品とそのソリューションを紹介する。時代のニーズを

2、先取りし、新技術を活かしたソリューションを完成された新技術を「昭和30年代に鋼材製品を開発した原点に立ち返り、新たマーケットに提供なニーズを読むことが大切です。現在のキーワードは“都市新日鉄は、1901年、八幡で日本初の近代製鉄所が操業を開再生”です。例えば、大深度地下利用に対しては『NMセグ始して以来、構内の建築物や設備の多くを自社内の技術者がメント』や『鋼製薄肉トンネル補強工法』など新たな独自技設計・施工管理してきた。また、そうした実績をもとに、社術・商品を提供しています。これらの技術は、約1

3、0年前から会に新たなインフラを提供し、昭和30年代にはH形鋼・鋼管ニーズを先取りし技術開発を進めてきたものです」（栗山）。杭などの主要な建設材料の製造技術・利用技術を開発し、コ「建材開発技術部は、優れた鉄鋼素材に“プラスα”の機ンクリート・木材が中心だった建材分野で新たなマーケット能、商品価値を付加していくことを目指す」と栗山は言う。を確立した。その中では、現在高まりつつあるリスクマネジメント、つま建材開発技術部長の栗山実則は、「新日鉄の土木建築事業り、災害や事故、環境汚染から人々の暮らしを守るた

4、めの技の使命は、人々の暮らしに“安全と安心”を提供できる建材術開発も欠かせない。「今後、耐火性能を明確化した『FR鋼』商品、ソリューションを開発することです」と語る。現在新など、リスク対策を織り込んだ商品がさらに求められていく日鉄の建材事業部では、土木基礎建材、土木加工建材、橋梁はずです」（建材開発技術部建材技術企画グループリーダー建材、建築建材、住宅建材、環境建材など、土木から建築ま後藤信弘）。でを広くカバーした事業を推進している。「今後の技術開発で常に技術革新していくことが大切です。土木建築分

5、野では、安全性・供用性・利便性などの面から例えば、これまでの建築物は、地震に対して『防振』『耐震』実績が尊重され、新技術が適用されるハードルは高い。栗山といういわば“受身”の技術で対応してきましたが、現在はは、新日鉄の特長を次のように説明する。地震の揺れをいかに制御するかという能動的な『免震』『制「当社では新たな技術の開発にあたり、自社内の施工現場震』技術が求められます。免震構造はすでに橋梁でも採用さや実験設備、さらにユーザーとの共同研究でノウハウを蓄積れています。今後も、能動的な技術革新によって

6、、新たな需し、完成された技術として提供することができます。また、要を開拓していきたいと思います」と栗山は語る。培った経験をもとに採用後のフォローも迅速かつ的確です。開発に対するこの姿勢により新日鉄への理解が得られ、新技術の採用につながっています」“能動的”な技術革新で新たな需要を開拓ここ数年、公共投資が年々減少し、建設のマーケットは縮小傾向にある。しかし、新日鉄は新たな視点で土木建築技術建材開発技術部長　建材開発技術部建材技術企画グループリーダーを見ている。栗山実則後藤信弘1NIPPONSTEEL

7、MONTHLY2004.5特集新日鉄の建材商品とソリューション都市再生洪水から大都市を救う――合成セグメント「NMセグメント」当時は、外荷重に耐える一次覆工（※注1）と内水圧に対応都市型水害を防ぐする二次覆工の二重構造だった。しかし、二次覆工のコ新たな地下利用――地下河川ンクリート壁に亀裂や剥離が生じるなどの問題が指摘されるようになった。そこで、1997年の寝屋川北部地下河近年、都市部の市街化が進むにつれ、建築物は密集し、川「古川調節池」建設の際には、地下河川技術検討委員地表の舗装化により地盤の保

8、水機能が失われ、都市型洪会（（財）先端建設技術センター）にて一次覆工方式が審水が起きている。この治水対策として注目を浴びている議され、新日鉄が開発・提案した高強度の薄肉合成セグのが、既存の道路等の地下深部に敷設するトンネル構造メント「NMセグメント」による覆工が採用された（図1）。の「地下河川」だ。現時点では海まで通じていないため「地下貯水池」として活用され、大雨で増加した水位上昇地下河川のベストソリューション分の水を地下河川に流して洪水を回避する。洪水が多発NMセグメントする地域