地球暖化问题和能源资源问题本世纪的课题

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1、地質ニュース641号，17―27頁，2008年1月ChishitsuNewsno.641,p.17―27,January,2008地球温暖化問題とエネルギー資源問題－今世紀の課題－川　幡　穂　高1）・2）・3）に対応した環境変化のスピードは非常に速く，自然が1．はじめに経験してきたスピードの1－3桁にのぼっている．地球が誕生してから現在までの期間（46億年）を1地球温暖化では化石燃料の燃焼に伴う二酸化炭年間に例えると，私の直接の祖先である人類（ホモ・素の排出が話題になっているが，一方で，化石燃料サピ

2、エンス（新人））が出現した15－17万年前は12月31の消費は，従来より資源エネルギー問題の観点から日の23時41分頃に相当する．さらに，人類の影響にも論じられてきた．そこで，本小論では温暖化問題をよって地球環境が大きく影響を受けた20世紀は，1秒中心に，最近の動向と最終的に資源問題との関わり間にも満たない短い時間で1年間が終了する12月31について述べる．日の23時59分59秒過ぎに相当する．地球環境問題第1図　過去16万年における海水の酸素同位体比変動．Y軸は通常と逆にプロットしてある．上側は氷

3、床量が少ないので海水面が高く，下側は逆に氷床量が多いので海水面が低いことを表わす．酸素18O/16Oは，δ18O＝（（18O/16O）1816同位体比試料/（O/O）標準物質－1）×1000より，標準物質との千分偏差として定義される（単位：パーミル）．世界標準物質であるPDB（Peedee層産ベレムナイト化石）が枯渇してしまったため，現在は，石灰岩試料であるNBS-19（δ18O＝－2.20パーミル）を用いて標準化される（VPDBスケール）．第四紀の氷期・間氷期の研究では，よりわかりやすくするために

4、，期間ごとにステージ番号が付けられている．すなわち，偶数番号が氷期，奇数番号が間氷期が原則であり，図中で氷期は灰色で表示されている．例外的にステージ3のみは，ステージ2，4より氷床の発達が改善されたが，実際には氷期の特徴をより強く示すので灰色で表示した．なお，最終氷期最盛期は2万5,000年～1万8,000年前の間とする人もいる（IPCC,2001）．1）東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学系自然環境学キーワード：地球温暖化問題，二酸化炭素，石油，石炭，天然ガス，専攻エネルギー資源2）東京大学海

5、洋研究所3）産総研地質情報研究部門2008年1月号―18―川　幡　穂　高基づくミランコビッチ理論で説明可能である（例えば，2．人類の誕生と氷期・間氷期の環境変化町田ほか,2003）．現代は最終氷期（酸素同位体比ス第1図は，海水（H2O）に含まれる酸素（O）原子のテージ2）の後の温暖期であることから後氷期と呼ば原子量16と18の酸素同位体比の時間変動を表わしれることもあるが，第1図を見る限り氷期・間氷期のている．図の中で値は－2～2パーミルの間を変動し繰り返しの途中であると考えるのが妥当で，人類活てい

6、るが，これは大陸氷床の発達度と密接な関係が動による地球温暖化問題がなければ，あと3－5千年ある．すなわち，水が蒸発すると液体より気体の水分で氷期に逆戻りすると推定される．実際，1970年代子中の18O/16O比は小さいために，その蒸気が沈積しの気温はそれ以前と比べると寒冷化の傾向を示してた氷の18O/16O比も小さくなる．よって，氷床が発達すいたので，カナダやスカンジナビアの国々では，気候ると海水の水の18O/16O比は大きくなる．図の中のYが氷期に戻っていった場合にはどのようになるかと軸は通常とは

7、逆に上側が小さな値，下側が大きな値いった点について真剣に議論がなされていた．を示している．このようにプロットされている理由は，氷床が発達すると海水準，すなわち海面のレベルも3．人類活動の発展とエネルギー消費下がるので，それをわかりやすく表示するためである．人類活動の発展とともにエネルギー消費は急激に第1図は過去16万年間における海水中の水の酸素増加してきた（第2図）．人類をエネルギー消費によっ同位体比を表わしたものである．この図を見ながらて分類すると①原始人，②狩猟人，③初期農業人，人類の歴史を考え

8、ると，私達の直接の祖先（ホモ・サ④高度農業人，⑤産業人，⑥技術人に分類できるピエンス）は，東アフリカで15～17万年前の氷期（寒（電力中央研究所編,1998）．食料のみを消費してい冷期）に誕生した．その後，気候は12万年前あたりにた最も原始的な形態の生活をしていたのが原始人で，改善されたものの，その後再び寒冷化した．数万年2,000kcal/日を消費していた．少し発展して，薪を燃前にさらに寒冷化し，たぶん食料などが不足したたやして暖房や料理などにエネルギーを使用するよ