2牧草栄养価饲养管理

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1、２．牧草の栄養価と飼養管理２牧草の栄養価と飼養管理馬に給与する飼料の半量以上は粗飼料で占められ、（２）オーチャードグラスそのほとんどは牧草です。牧草の栄養価は草種や生育時期、生育期間によって大きく異なりますので、給与する牧草の特性や栄養価を十分理解して給与することが大切です。ここでは、馬に給与されている牧草の種類や栄養価、各栄養素の役割などについて述べることにします。１)牧草の種類と特徴北海道の軽種馬用草地でおもに利用されている牧草について紹介しましょう。（１）チモシー春の生育がとくに良好であり、極晩生品種の出穂期がチモシーの早生品種の

2、出穂期にあたります。耐寒性はチモシーより劣りますが、生産性や永続性は良好です。しかし、出穂後の栄養価の低下が速く、採草利用の場合は収穫時期を遅らせないことがとく∗に重要です。放牧利用の場合は、馬の嗜好性にやや劣り、株化しやすいので注意が必要です。（３）アルファルファチモシーは北海道の気候風土に適応し、最も広く利用されている牧草種です。低温や土壌凍結、雪腐病による冬枯れに対しても強く、安定した生産力と永続性を示します。また、品種数も多く、極早生（クンプウ）、早生（ノサップ、ホクセイ、オーロラ）、中生（キリタップ、アッケシ、ホクエイ）、晩生

3、（ホクシュウ、シリウス）まで出穂期の品種間差が1ヶ月にも及びます。一方、高温と土壌乾燥に弱く、他品種との競合に弱いなどの短所もあります。チモシーは本来、採草用草種ですが、放牧用とし品種の改良が進み、北海道から西南暖地まで栽培∗ても利用する場合は、スプリングフラッシュが低く、が可能となりました。アルファルファの栽培は、土再生力が良好で茎の密度が高い晩生種のホクシュウ壌pHが高く排水良好な土壌に適し、強い耐旱性をが有効です。持ちます。わが国、とくに北海道での軽種馬生産育成牧場におけるアルファルファの利用は、輸入アルファルファ乾草が圧倒的に多

4、く、葉の脱落が少ないもの、緑度の高いもの、虫などの不純物が混入していないもの、を選ぶ必要があります。6２．牧草の栄養価と飼養管理（４）ケンタッキーブルーグラス（６）シロクローバ∗放牧地専用草種で、放牧圧によく耐え、掃除刈ほふく茎で株が増え、放牧圧にもよく耐えることりによって草丈を15～25cmに維持するとともに、から、イネ科牧草とともに混播され放牧用草種とし十分な窒素を刈り取りごとに補給することにより、て利用されます。カルシウムなどの栄養成分が豊富密度の高い草地を形成することができます。窒素がに含まれ、嗜好性も高いこと、また空中の窒素を

5、固不足すると、葉が黄色くなるさび病が発生しやすく定して草地に還元することなどから、馬の放牧地でなります。は有効な草種といえます。しかし、繁茂過剰になると放牧している馬の体調を不良としたり過肥の原因（５）ペレニアルライグラスとなるため、窒素施用量を調節してシロクローバーの割合を5～15%程度に維持する必要があります。（７）メドウフェスク播種後の初期成育に優れ、分けつが旺盛で茎数が多い放牧適正が高い牧草種です。馬の嗜好性や栄養価も良好ですが、耐寒性に劣るため、積雪量が少なく土壌が凍結する地域では冬枯れをおこすことがあり、利用の際には他草種と

6、の混播がすすめられま越冬生はチモシーとオーチャードグラスの中間にす。あたり、採草用、放牧用として利用することができますが、収量はチモシーやオーチャードグラスに比べ劣ることから、馬では放牧用として利用されます。夏から秋の生産性が高く、栄養価も良好ですが、永続性や嗜好性にやや劣るため、混播用草種としての利用がすすめられます。7２．牧草の栄養価と飼養管理２)牧草成分高くなっている牧草も見られます。年度によっては馬が必要とする栄養成分の多くは牧草から摂取す比率が1以下となる牧草が半数近くに達するときもることができます。しかし、それらの含有率は、

7、草あることから、その年の天候などによってアンバラ種や土壌成分、草地管理方法や収穫時期などによっに示すように、牧草中のカルシウムとリンの含有率て変動します。ここでは、牧草に含まれる栄養成分は似かよっていたり、カルシウムに比べリンの方がのうち、馬にとってとくに重要なものについて紹介ンスな比率の牧草が多く生産されているようです。します。分娩前の繁殖牝馬のように、牧草摂取量が多い馬では牧草中のカルシウムとリンの比率がそれらの摂（１）タンパク質取量に大きく影響するので注意が必要です。すなわ∗タンパク質は、発育している馬にとっては筋肉やち、給与して

8、いる牧草のカルシウムとリンの比率を骨の合成に、繁殖牝馬にとっては体成分の維持や妊把握した上で、アンバランスな場合はカルシウムが娠・哺乳のために十分量摂取する必要がある重要な多く含まれているアルファルファ乾草